21MHz帯アマチュア無線バンド用折返型ダイポールアンテナ

 


FDP_view FT-817は、短波帯のアマチュア無線バンドにQRVできる。自宅の一辺(もちろん長辺側)が約10メートルなので、21MHz帯のダイポールくらいならば設置できるだろうと考えた。しかし、同軸ケーブルを室内へ引き込む為の穴が無いので、工夫が必要だった。同軸ケーブルを両端に接続して使う、いわゆる隙間ケーブルというのも市販品があったので試しに購入して設置を試みたが、隙間ケーブルの両端にあるM型接栓を取り付けることができず、ぶらぶらすることになり、No Goodでした。
 そこで、300Ωのテレビ放送用受信用アンテナ線(リボンフィーダー)だけを用いたアンテナ制作を試みた。左の写真は、出来上がったアンテナを2階のベランダに設置したところである。
 指向性は南北となるため、東西は駄目である。Twitterで「いま15mバンドでヨーロッパに開けてる」との情報を得たのでリグのスイッチを入れてみた。ヨーロッパの局を呼んでいると思われる周波数があったのでしばらく聞いていた。日本の局や韓国の局が自局コールサインを連呼する声が聞こえた。そしてスペイン語訛かもしれない英語で天気と気温を紹介して73と言っている声が深いQSBを伴ってところどころ聞こえて来たが、コールサインはQSBで聞き取れなかった。なのでヨーロッパ局なのか未確認。という状況である。
 さて、上の写真の状態、すなわち設置した状態で、T形の給電点のところではなくて、フィーダの先端でアンテナチューナーへ接続するバナナプラグのところをMFJ-269 SWRアナライザで測定してみた。
 周波数(MHz) SWR   Rs   Xs
 19.248   1.9  102    0
 21.258   9.1   67  201
 22.168   5.1   41   98
 22.919   1.0   52    3
 22.923   1.0   52    0
 作りっぱなしで全くカットアンドトライせずにこれなら、まぁお手軽で良いのではないだろうか。あとはアンテナチューナーがあるので任せてしまえばよいというお気軽でも構わないだろう。
F-DP_CON アンテナエレメントも300Ωフィーダーでできている。300Ωフィーダーは、いわゆる隙間ケーブルよりもしなやかで扱いやすかった。網戸と掃き出し窓の隙間をぬって室内へ引き込む。
 左の写真をご覧ください。引き込んだフィーダーの先にはバナナプラグを半田付けした。そのバナナプラグはMFJ-902H(バラン内蔵のアンテナチューナー)に接続し、オスカーブロック社製のSWRメータを介してFT-817へと接続する。
F-DP_shack 左の写真は、FT-817をPKTモードにして21.2175MHzでの送信の瞬間です。アンテナチューナーのおかげでSWRは1.0です。




 左の写真はリグの様子。430MHz帯は室内に設置したモービルホイップアンテナでQRVし、21MHz帯は、ここに紹介する折返型ダイポールアンテナでQRVしている。おりしも、本日のお昼前後は、コンディションがよく、福島県白川郷で移動運用しておられたアマチュア無線局(JF7GQIさんありがとうございました)と59/59でQSOできた。気のせいかもしれないが、これの前に制作した普通のダイポールアンテナと比較すると、ノイズが少ないかもしれない。

300ohomfeeder 今回制作したアンテナは、フォールデットダイポールアンテナ(折返型ダイポール)である。折しも2011年7月にVHF/UHF帯を用いたアナログテレビ放送が終了したわけで、300Ωのフィーダーの入手は、簡単ではなかった。すなわち、近所のホームセンターやDIYショップでは、もはや販売されていないのだ。秋葉原では、小柳出電気では在庫が無く取り寄せ(費用1,000円かかる!)状態だったが、九州電気には在庫があった。100メートルで税込み3,906円だった。
 左の図は、今回制作した折返型ダイポールアンテナの寸法図である。四カ所を短絡する。アンテナエレメントは300Ωのフィーダー線である。引き込み用のフィーダーももちろん300Ωのフィーダー線。引き込み用フィーダーの先端には、バナナプラグを半田付けした。これにより、MFJ-902Hへの接続が簡単になる。

t1 ダイポールのT型の部分には、小さめのガラスエポキシ製万能蛇の目基板をそのまま利用した。銅線を蛇の目基板に取り付けて、フィーダーの芯線を半田付けするためのフックとした。
 写真には未だ映っていないが、この半田接合部分だけでは心もとないので、銅線でフィーダーの被覆を貫通させて基板に止めた。
t2 左の写真は基板の表側。これを自己有着テープにてぐるぐる巻きにしてから、その上をビニールテープでぐるぐる巻きにした。

t3 テレビ放送受信用アンテナフィーダー線は、二つの線の間隔が1センチメートルである。波長に比べ極めて間隔が狭いので、折返型ダイポール構成とは言え広帯域が期待できない。そこで、左の写真のように、しかるべき箇所で一旦短絡加工する。銅線を半田付けした。
t4 左の写真は、終端である。直径1.6mmの銅線をあたかもフックのように加工して半田付けした。ここをロープにひっかけて支柱に止めた。しかし、後日、テレビ放送用フィーダーは、引っ張る力に対して強くないという情報を得たので、このフックで引っ張るのをやめて、両支柱に渡したロープに取り付ける方法に変えた。
t5 ロープに何を使うか考えた。100円ショップで梱包用として販売されているロープは、屋外用ではないと明記されているので、試作ならいいが、この夏を含めて数ヶ月以上風雨にさらすことを考えると、こころもとない。そこで、近所のホームセンターにて、耐候性にすぐれ屋外での使用に適していますと表示のあった、ビニロンロープというのを入手してきた。太さは4mmで30メートル巻きである。切断過重は約150kgとあった。税込み1,180円。

当局の場合、同軸ケーブルをエアコンの配管に通すことができないのだが、掃き出し窓がアルミサッシでなくアンダーソン社製の窓枠なので、木材とプラスチックでできているため、300Ωのフィーダーならば、網戸も含めて、窓をそのまま閉めることができる。

左の写真は、網戸を閉めたところ。

左の写真は、窓をすべて閉めたところ。



さて、このアンテナの性能はいかに? 8月のコンディションの良い日に、8エリアの固定局及び6エリア移動中の50W+モービルホイップの局とQSOできた。QSBはあったものの全く支障無く、あたかもローカルラグチューなみに強力な信号だった。FT-817NDからの当方の電波も、先方には同様に非常に強力に入っていたとのことだった。さらに、別の日に、中華人民共和国の局も強力に入感していた。ちなみに、このアンテナは、ほぼ、南北を向いている。

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