Network Radio; AnySecu W6 ; PoC

PoC用途に向いているAndroidスマホ

PoCサービスに最適化されたAndroidスマホ端末(AnySecuという無線機販売会社の商品で型名はW6)をAliExpressで2022-03-28に注文したら2022-04-21に届きました。

小計           ¥19,462
送料              ¥28
コイン            -¥125
買って&お得      -¥1,879
AliExpressクーポン   -¥1,127
合計         ¥16,358

仕様概要は以下のとおりです。

サイズ: 125.5×61.6×25.3 mm {未確認}

機器重量: 182g(バッテリー67.5g) {未確認}

OS: Android 8.1  {システム設定をみると8.1だとありました}

利用可能バンド: 小生はヨーロッパ仕向けを注文しました。
GSM (B2/B3/B5/B8); WCDMA (B1/B2/B5/B8); TDS (B34/B39);
FDD (B1/B3/B5/B7/B8/B20/B28A/B28B);
TDD (B38/B39/B40/B41); CDMA2000 1X/EVDO BCO
{小生のマイネオSIMはDプラン(docomo)なのでB1B3で使えました。その後LINEMOに替えましたのでB1B3B8使えました。}{残念ながらAnySecu W6 Android PoC端末ではLTE B26を使えないのでdocomoのプラチナバンドB19及びauのプラチナバンドB18を使うことはできません。SoftBankのプラチナバンドはB8なので使えます。プラチナバンドを使う観点からするとW6にはSoftBank系SIMがいいのかもしれません。LINEMOはSoftBank直系SIMです。}

GPS / Beidou / Glonass のうち2つ

Wifi 2.4GHz / 5GHz {小生の環境では5GHzには接続できませんでした}

Bluetooth 4.2 {未確認}

NFC機能あり {Androidアプリの「みるCa」でSuicaやEdyの残高読取りができました}

CPU MTK6739 4コア A53 1.5 GHz {未確認}

GPU GE8100 570 MHz  {未確認}

RAM 1GB, ROM 8GB  {たぶん確認できたような気がします}

microSDカードスロット: 最大128GBまで利用可能 {128GB使えました}

側面ボタン: SOSボタン、電源ボタン、PTTボタン、カメラボタン、LEDライトボタン、マナーボタン、
        ボリューム上ボタン、ボリューム下ボタン。
{SOSボタンを押したときの動作を割り当てるカスタマイズ機能は提供されていませんので、サードパーティー製のアプリを利用してカスタマイズします。}

前面ボタン: 戻るボタン、ホームボタン、アプリ切替ボタン、P1ボタン、P2ボタン、P3ボタン。
{P1, P2, P3ボタンを押したときの動作を割り当てるカスタマイズ機能は提供されていませんので、サードパーティー製のアプリを利用してカスタマイズします。

ダイヤルノブ
{プリインストールされていたMusicアプリを起動すれば選曲ダイヤルとして機能しますが、カスタマイズ機能は提供されていませんので、サードパーティー製のアプリを利用してカスタマイズします。

背面カメラピ:8メガピクセル、 前面カメラ:5メガピクセル
{前面カメラも背面カメラもどちらも画質は良くありません。}

動画及び静止画フォーマット形式: JPEG/MPEG-4/H.263/AVC {未確認}

画面 サイズ: 3インチタッチスクリーンカラー画面(解像度 480×854 ピクセル) {確認しました}

バッテリー容量: 4200 mAh {一応4200mAhと印刷がありますが未確認}

顔認識サポート、指紋指紋ロック解除 
{顔認識機能ありません。指紋センサはあるみたいですがそれを利用するアプリや設定はありません。}

スピーカー出力: 3W
{音がでかいからおそらく3Wあるんでしょう。スクリーンショット音量の変更機能が無くて常に爆音です。}

デュアルマイク {未確認}

GP328plus(M5型)スピーカーマイクインタフェース {商品仕様欄にはM6型とありますが本当はM5です}

LED式懐中電灯あり(懐中電灯ON/OFF用に独立したボタンあり) {ありました}

LEDの電力: 1W {未確認}

OTG機能あり {未確認}

距離センサ、光センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ あり {未確認}

FM放送(88 MHz~108 MHz)受信機能あり {FMラジオの感度が極めて悪いので実用になりません}

高速充電機能あり(5V 2A) {未確認。micro USB ポートですが、一般的なAndroidスマホに比べるとmicro USBポート(ジャック)の位置が本体の奥まったところに設けられている(写真9及び写真10)ため、一般的なmicro USBプラグですと金属部分の長さが足りなくて電極まで届かず機能しませんと注意書きの添えられたUSB充電ケーブルが付属しています。}

写真1

NFCのアンテナは電池に貼り付けてあるらしく、本体とアンテナとの接続は、写真2で説明するとおり、接点で行われている模様です。

写真2

W6の正面概観を写真3に示します。

写真3

W6の電源をONにしたところです。ご覧の通りAndroidのランチャー画面です。Messenger, Quick Profile, Zello, EchoLink, ピーナッツはGoogle Play からインストールしたアプリです。画面の最上部左から、Mute All Freeの動作アイコン、Zelloの動作アイコン、Bluetooth動作アイコン、VoLTEアイコン、4Gアイコン、4G接続マーク付アンテナピクト、電池残量表示(69%とあります)、電池マーク、時刻の順で並んでいるのが見えます。

写真4

EchoLinkを起動してECHOTESTのアナウンスを聞いている図です。

写真5

EchoLinkのテストサーバーへ向けて音声を発してみようとしているところです。

写真6

Zelloの画面です。QSO-JG1UPSという小生が設定したチャネルに合わせています。マイクロフォンのアイコンをタッチするかW6本体のPTTボタンを押すことで音声を発することができます。

写真7

Peanutを起動してECHOルームに接続したところです。この状態で、W6本体のPTTボタンを押して音声を発したあとPTTボタンを離せばPeanutのサーバーからエコーバックされます。

どういうわけか画面上にあるPTTボタンを押して無反応でした。現在の画面はポートレート表示ですがランドスケーブ表示でも同様にPTTボタンが無反応でした。たぶんバグでしょうね。作者へ報告しておこうと思います。

Peanutはパソコンで使うところから発祥したアプリだからだろうと想像しますが、Androidスマホでの造り込みについても未だ洗練されていない気がします。他のアプリ、例えばZelloに音声がプッシュされたときに、PeanutはAndroid OSによってバックグラウンドに切り替えられることになりますが、Peanutはそのt際自動的にオフラインになってまいます。すなわちPeanutでウォッチするルームを設定しておいてCQを出している局があったら気付くようにバックグラウンドで動作させておくということができないんです。バックグラウンドでも動作するように改良してほしい旨作者へ要望しておこうと思います。

写真8

W6のUSBポートは、一般的なAndroidスマホに比べると、奥まったところに設けられています(写真9)。


写真9

一般的なmicro USBプラグですと金属部分の長さが足りなくて電極まで届かず機能しませんと注意書きの添えられたUSB充電ケーブルがW6本体に付属しています。写真10の左側に写っているのが一般的なmicro USBプラグで右側に写っているのがW6本体に付属してきたmicro USBプラグです。

写真10

ボタン及びダイヤルノブのカスタマイズ

AnySecu W6アンドロイド端末にはひとつのダイヤルノブと複数のボタンがあります。上部にはSOSボタン・ダイヤルノブ、左側面には電源ボタン・PTTボタン・カメラボタン・音量アップボタン・音量ダウンボタン、右側面にはLED照明ボタン・マナーボタンです。

AnySecu W6アンドロイド端末は、これらのボタン及びダイヤルノブの機能をカスタマイズするための方法を持っていないので、サードパーティー製アプリを使ってカスタマイズすればいいみたいです。とりあえずGoogle先生に聞いて最初にヒットしたと Button Mapper Pro いうアプリを¥390で購入してみました。これが一番いいのかどうかについては調べていません。Button Mapper には無料版もありますがそれだとボタンやダイヤルノブの機能をカスタマイズできませんでした。

Button Mapper Pro

Button Mapper Pro の画面を図1に示します。ボタンの追加という項目を利用してボタン及びダイヤルノブの機能をカスタマイズいたします。

図1

図2は、ボタンの追加という項目を利用していくつかのボタン及びダイヤルノブの機能がカスタマイズされた結果です。

図2

Button Mapper Pro アプリが AnySecu W6 アンドロイド端末のボタン及びダイヤルノブを認識するときのコードを写真11に示します。コードは Button Mapper Pro で分かります。

写真11

Button Mapper ProがAnySecu W6端末のボタン及びダイヤルノブを認識するコード表を示します。

 MEDIA_PREVIOUS(88) ← ダイヤルノブを右に回したとき

 MEDIA_NEXT(87) ← ダイヤルノブを左に回したとき

 VOLUME_MUTE(164) ← マナーモードON/OFFボタン

 VOLUME_UP(24) ← 音量アップボタン

 VOLUME_DOWN(25) ← 音量ダウンボタン

 F1(131) ← PTT ボタン

 F3(133) ← LEDライトON/OFFボタン

 F4(134) ← SOSボタン

 F7(137) ← P1ボタン

 F8(138) ← P2ボタン

 F9(139) ← P3ボタン

 APP_SWITCH(187) ← アプリ切替ボタン(右側のボタン)

 HOME(3) ← ホームボタン(まん中のボタン)

 BACK(4) ← 戻るボタン(左側のボタン)

図3は、ダイヤルノブを左に回したときに音量が下がるようにButton Mapper Proを設定したところです。この端末のダイヤルノブは20ステップくらいのロータリーエンコーダーだろうと思われます。ノブをまわすとカチカチいいます。

図3

小生は以下のとおりカスタマイズしました。

ダイヤルノブを右に回すと音量アップ、ダイヤルノブを左に回すと音量ダウン。

SOSボタンでQuickProfileを起動。

P1ボタンでピーナッツを起動。

P2ボタンでZelloを起動。

P3ボタンでEchoLinkを起動。

但し、VOLUME_MUTEボタン, VOLUME_UPボタン, VOLUME_DOWNボタン, PTT ボタン, LEDライトON/OFFボタン, アプリ切替ボタン, ホームボタン, 戻るボタンはカスタマイズせずそのまま利用。

ちなみにQuickProfileというアプリは、マナーモード、静寂室内モード、喧騒屋外モード、就寝モード等に設定するやつです。

注記:

Button Mapper Pro に "Zello PTT, Press and hold button to talk ON/OFF" というオプションがあります。このオプションを有効に設定すると、Zello以外のアプリがフォアグラウンドで動いていてもPTTはZelloにつながるというものです。

便利な機能ですが、Zelloアプリ自身の中にも同様のことをしてくれるオプションがあります。ややこしくなってしまうことを避ける意味で、PTT ボタンを Zello 専用に割り当てたいときには、Zelloが提供している方だけ使うのがお勧めです。

Zelloの設定→PTTボタン→Hardware button

□バックグラウンド時もヘッドセットのキーによる操作を有効にする

というオプションのことで、ここにチェックを入れるとPTTボタンがZello専用になり、しかも、Zello以外のアプリがフォアグランドで動いていても動いていなくても画面が黒くなっていても、PTTを押したことがZelloに伝わるようになります。要するに、常にZelloアプリを稼働させることが優先する端末になるということです。もちろんZelloに音声が届くと、たとえZelloがバックグラウンドにあっても聞こえてきます。

Androidスマホとして使うにあたって

W6端末のスピーカーの能力は3Wだと書いてあります。正しい数値かどうか検証してませんが、普通のスマホやiPhoneの音量が普通だとすると、W6は爆音が出ます。トランシーバースタイルでEchoLinkやPeanutやZelloでPTTを押して話して、どうぞ~とか言って、相手の声はスピーカーで聞くにはパワフルです。アウトドアでも十分なボリュームです。ですが、カメラのシャッター音もびっくりするほどの爆音なんです。メディアボリュームを小さくしておけばいいんでしょうが面倒くさいです。また、root化してシャッターサウンドファイルを無音のやつに替えるのも面倒くさいので、Google Play Storeで、カメラのときだけメディアボリュームを自動で無音にしてカメラを終了したら自動で元に戻してくれるいわゆる無音化ユーティリティを¥250で購入しました。6つくら試してみた中でW6端末でちゃんと働いて設定や使い勝手が小生の手にしっくりきたHanamarusha作のカメラ無音化MuteAll(標準カメラもビデオも自動無音化)というやつです。図4はそのアプリのアイコンです。

図4 - MuteAll

ZelloがPTTボタンを独占しないようにする

Zelloは自身がバックグラウンドになっているときでもPTTボタンが押されたら自分の仕事だとして処理する機能まであります。それはZelloを主に使うときにはとても便利で都合の良い機能です。しかし、PeanutやDroidStarやEchoLinkなども同じスマホで使う場合、ZelloにはPTTが押されたらいつも自分の出番だと思うのを遠慮してもらわないとPeanut、DroidStar、EchoLinkが困ります。Zelloにはそういった遠慮をする設定も備わっています。

図5に示すのは、Zelloアプリの設定→PTTボタン→Hardware buttonの画面です。「バックグラウンド時もヘッドセットのキーによる操作を有効にする」のチェックを外せばよいのです。

図5

Peanut及びDroidStarでもPTTボタンを使えるようにする

スマホ端末にハードウェアPTTボタンが備えられているときにはPTTボタンを利用するように設定する機能をZello及びEchoLinkは持っています。

DroidStarにはスマホ端末に備わっているハードウェアPTTボタンを利用する設定がありせん。図6はDroidStarの画面例です。画面の一番下の部分にある赤いやつがソフトウェアPTTボタンです。現在送信中なのでTXと表記されて赤い色になっているところです。

図6

Peanutにはスマホ端末に備わっているハードウェアPTTボタンを利用する設定がありますが、それを設定してしまうと画面上に表示されているPTTボタンが使えなくなってしまいます。図7はPeanutの設定画面例です。ハードウェアPTTボタンをPeanutに学習させるにはLEARN KEYボタンをタップしたあとハードウェアPTTボタンを押してやるんです。学習したPTTボタンを忘れさせるにはDELETE KEYボタンをタップしてやります。No key learnedと表示されているとおり現状はハードウェアPTTボタンは無いものという認識になっています。

図7

図8はPeanutの操作画面例です。大きなソフトウェアPTTボタンがあります。DroidStarのソフトウェアPTTボタンとPeanutのソフトウェアPTTボタンの位置関係において重なる部分があるので、Button Remappingユーティリティの設定をひとつで済ませることができそうです。

図8

DroidStar及びPeanutの画面上に表示されているPTTボタンを有効なままにして、スマホ端末に備わっているハードウェアPTTボタンも有効にする方法が分かりましたので、自分自身の備忘録として以下に記しておくことにします。

Buttons remapper という名前のアプリを使います。無料版の範囲では機能が足りませんから有料版にする必要があります。Google Play Storeで¥150でした。


Buttons remapper

DroidStarアプリ又はPeanutアプリがフォアグラウンドで動いている状態であるときにハードウェアPTTボタンが押されたときだけ、動作を screen hold 及び screen tap に変える、という Button remap を行うものです。それを Buttons remapper に設定し終えたところを示す画面です。

図9

図9に見える Manage apps filters というのは、DroidStarアプリ又はPeanutアプリがフォアグラウンドで動いている状態であるときだけという選択(フィルター)です。Key:F1 というのはアンドロイドスマホ端末のW6が備えているハードウェアPTTボタンのコードがF1であるということを示しています。Active in: PTT4pnut&drdstr というのは、DroidStarアプリ又はPeanutアプリがフォアグラウンドで動いている状態であるときだけという指定を行ったプロファイルです。

図10はそのプロファイルの中身を指定しているところです。PTT4pnut&drdstr という文字列は自分で命名したものです。

図10

図11は画面上のタップする位置を決める操作です。画面の下の方に赤い点があります。ハードウェアPTTボタンを押すと Buttons remapper が当該アプリ画面上のこの赤い点の位置をタップされたことにしてくれるというわけです。この赤い点の位置は DroidStar でも Peanut でも画面上のソフトウェアPTTボタンにかかっています。

図11

W6端末の前面パネルには、6個のハードウェアボタン(戻る、ホーム、タスク、P1、P2、P3)があります(写真3など参照)。W6端末が節電モードなどの設定によって画面が暗くなっているときに、電源ボタンを短押しすると、再び画面が明るくなります。また、戻るボタンを短押しすることでも同様に再び明るくなります。


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